セーフポートシステム(特願2011-154977)

港湾岸壁、防波堤は、船舶の接岸の為、切り立った垂直面で構成されているのがほとんどです。その岸壁から海をのぞき込むと、たいていの人は恐怖を感じてしまうのではないのでしょうか?
一旦、転落してしまうと、その切り立った壁面を登って上陸するのは、かなり困難で、単独の場合は不可能に近く、転落した約半数が死亡事故につながることになるという報告もあります。日本は、四方を海に囲まれた島国です。
港湾、漁港に従事する人々、港湾のある都市、隣接する市町村の人口は、相当数に上ります。

そんな人たちが、万が一岸壁から転落してしまったら…
周りに人が誰もいなかったら…
声が波にかき消されてしまったら…
会社の同僚が…
漁師の親戚が…
自分の子供が…

セーフポートシステムは、港湾、漁港本来の機能を損なうことなく、人命を救うシステムです。
港湾に於ける転落事故が、ニュースにならない世の中を目指しています。

現状

港湾岸壁、防波堤には、転落の際の救助設備はほとんどなく、船舶接岸面の梯子も、わずかなものです。さらに言えば、転落者が海水面から、遠くにある梯子を探すのは、非常に困難だといえます。たどり着くまでに、低体温症によって、命を落とすことも十分考えられます。港湾によっては、浮き輪の設置もありますが、第三者の手助けが必要で、単独事故の場合は、必ずしも有効とは言えません。

セーフポートシステムの特徴

 転落時に、岩壁にさえたどり着けば、自力で上陸が可能である。

 壁面突起、床面突起が少ないため、港湾本来の機能を損なうことはない。

 腐食の少ない、アルミ素材、ステンレスSUS316、樹脂で構成されている。

 万が一、部分的に損壊しても、本来の機能を失うことはない。

 潮流、波浪の影響を受けにくい。

 大型の重機、海水のポンプアップ、吊り足場等を使用しないので、低コストで施工が早い。

 干満の水位差、悪天候による波浪にも、機能を損なわない。

セーフポートシステム専用アンカー

機能試験風景

当社では、少人数で岸壁からの転落者を引き上げることのできるシステムも開発中であり、近日特許出願予定です。

完成予想図